アクションカードを見ながら津波避難誘導の町内放送の仕方を訓練

 東日本大震災の発生から13年の11日、印南町は震災発生日のこの日に合わせ、採用から3年目までの若手職員を対象に防災研修を実施。10人が参加し、東北の被災地の現状や、印南町で地震が発生した時の初動対応などについて学んだ。

 研修は総務課の坂口貴志さん(29)、坂口哲之さん(29)が進行し、前半は能登半島地震の災害派遣業務にあたった2人が報告。その後、東日本大震災関係の講話が行われ、町自主防災会連絡協議会が県外視察で訪れた宮城県の現状を学んだ。

 震災遺構として保存されている仙台市の荒浜小学校、20㍍を超える津波が襲った南三陸町のホテルや会館、住宅地が壊滅的な被害に遭った名取市閖上(ゆりあげ)地区など、復興に向かう現在の様子の写真を見ながら、当時の避難者の受け入れや避難所運営などについて聞いた。「復旧は進んでも一度離れた人々は住む場所、働く場所がないところに帰ってはこない。人がいなくては復興したとはまだいえない」という現地の人の声も伝えられた。

 後半はアクションカードを用いた初期行動訓練を行った。アクションカードは若手職員が休日出勤で周りに対応を知っている職員がいない場合、指示を受けられなくても自分たちで対応できるようにと、坂口さんら総務課危機管理係の職員が作成。訓練は津波警報が発表されたと想定して行われ、津波避難誘導のための町内放送、エリアメールの送信などの初期対応について若手職員らがアクションカードを見ながら行動をシミュレーションした。

 採用1年目、住民福祉課の谷口真矢さん(19)は、「東日本大震災当時の津波の怖さをあらためて認識しました。職員として地震津波を自分事と感じ、対応をしっかりしないといけないと思いました」などと話していた。