左から南龍さん、絵獅さん、中井さん、真砂市長、小川さん

 田辺市龍神村の龍神市民センターで10日、龍について語り合う「龍好きの集い」が開かれ、パネルディスカッションでは「龍」にちなんだ地域おこしについて意見を交わした。

 主催は地域おこし団体の龍の里づくり委員会。今年の干支の辰にちなんだイベントで、県内外から約70人が参加した。

 パネルディスカッションのテーマは「龍神のパワーを感じ・語り、龍神村の未来を考える」。龍王易発案者の鈴木忍さんがコーディネートを務め、講談師の旭堂南龍(きょくどう・なんりゅう)さん、龍画家の絵獅匡(えし・まさ)さん、万博ドラゴンイニシアチブプロジェクト実行委員長の中井徳太郎さん、真砂充敏田辺市長、龍神村代表の小川さださんの5人がパネリストとなって意見を交換した。

 「龍」にちなんだ地域の活性化策について、南龍さんは「地域おこしを進めていく中で、それぞれが考えている意見を風通しよくすることが大事。そうすれば物事が前に進むと思う」、絵獅さんは「ドラゴンミュージアム(龍神村柳瀬)に龍神神社をつくると聞いている。そのときはぜひ、施設の天井に龍の絵を描いてみたい」、中井さんは「パワースポット、豊かな自然など、龍神には人を引きつけるポテンシャルを持っている。自然のパワーを体感できる仕掛けが必要だ」、真砂市長は「『龍』は龍神村にとってのイメージや象徴で、住民が共有できる存在。関係人口を増やすPR材料として活用できる」、小川さんは「Iターンで移住してきた人たちから、今まで知らなかった龍神の魅力を教えてもらっている。そうした魅力を活用し、将来の子どもたちに誇れる地域にしたい」と語った。

 このほか、南龍さんが講談「女白浪 黒雲の辰(おんなしらなみ くろくものたつ)」を披露し、中井委員長、絵獅さんらパネリストを交えた4班のワークショップも行われた。