JR各社は16日、春のダイヤ改正を実施する。今年の目玉は北陸新幹線の金沢―敦賀駅間の延伸開業。北陸の明るいニュースとして地元のみならず、旅行者も期待を寄せていることだろう。

 和歌山から北陸へ行くには、大阪駅に出てJR京都線、琵琶湖線、北陸本線などを乗り継いでいく必要がある。北陸方面といえば大阪―金沢を結ぶ特急サンダーバードが代表的(実は姫路駅を発車して湖西線経由で敦賀へ直通運転する新快速電車でも行ける)。ダイヤ改正では、そのサンダーバードが大阪から敦賀止まりになってしまう。その先の福井や金沢方面へは、特急から新幹線への乗り換えが必要になる。

 ダイヤ改正前と後の大阪―金沢間の料金を比較すると、改正前の料金(乗車券と特急料金の全体の価格)は7790円。改正後の北陸新幹線乗り継ぎでは9410円。1620円高くなる。所要時間は改正前が2時間31分、改正後が2時間9分で22分の短縮。しかし、敦賀駅で乗り換えるには、1階の特急ホームから3階の新幹線ホームへ移動しなければならず、旅行好きからしたら、乗り換えも増えて何なら心理的な距離が遠くなった気がする。

 そう思う人もいようかと想定してなのか、新幹線延伸に伴いJRは割引きっぷの販売を実施。乗車日の2週間前までに切符を購入すると最大20%お得になる早期割も販売されるそう。また、新幹線開業後の並行在来線は、敦賀から北は第三セクターの鉄道会社が運行するようになり、在来線同士での乗り継ぎ割引も実施されるという。

 北陸は今、能登半島地震の打撃で大変な状況。この春は北陸まで足をのばして、観光で復興を応援するのはどうでしょう。(鞘)