
県が御坊市藤田町藤井地内のJR道成寺駅北の県道沿いで進めていた簡易休憩施設「まちなみの駅 道成寺」の本体工事などが完了。今月23日午前10時から、現地で県、市、日高川町共催の完成式が行われる。テープカット、天音太鼓の演奏などで祝う。供用開始は正午から。
魅力ある町並みを散策する来訪者らの利便性を向上し、一層の誘客を図ることが課題となっているが、道の駅のような物販施設までは必要ないという考えのもと整備。現場はきのくに信用金庫道成寺支店東隣りで、敷地面積は約462平方㍍。22年度から事業化し、昨年10月から着工。木造平屋の建物には男女別、多目的用のトイレ7基を設置。施設横には施設名が書かれたアクリル製のプレート(高さ1・5㍍、幅45㌢)と観光案内板(高さ1・2㍍、幅90㌢)2枚を作り、道成寺、吉田八幡神社、土生八幡神社、宮子姫などの写真や説明文、周辺地図を載せている。駐車場は9台分(うち1台は身体障害者用)あり、一角には道成寺にちなんだ高さ5㍍の蛇のモニュメントも建立。現場では残りの舗装工事なども近く終了する。事業費は9000万円で、国から59%の補助。設計は株式会社キューブ建築研究所、建築は株式会社梶工務店、機械設備は有限会社紀州エンジニアリング、電気工事は浅田電機株式会社、水路は嶋津工務店、舗装は柏木建設、駐車場ラインは向江組。
県新政策のまちなみの駅は第1号として2016年4月に御坊市薗の寺内町に「まちなみの駅 ごぼう」を整備。22年11月にかつらぎ町、同年12月に湯浅町にも設置し、今回が4カ所目。周辺には国史跡の愛徳山王子跡北東参詣道、北吉田のハス池公園などもあり、市や日高川町が今後ウオーキングイベントを企画し、地域活性化につなげていく。