日高地方の各首長、議員らと万歳三唱する日裏氏(左から3人目)

 任期満了に伴う印南町長選は11日、投開票が行われ、現職の日裏勝己氏(73)=皆瀬川・無所属=が3634票を獲得し、4選を果たした。「希望ある町」を公約に、地震・津波対策の強化、若者定住施策などを訴え、得票率90・2%の圧勝。現職の多選・無投票阻止などを掲げて立候補した新人小西彦治氏(52)=兵庫県伊丹市・無所属=は393票を獲得したが、有効投票総数の10分の1に届かず、供託金は没収となった。

 午後8時半ごろ、当選の知らせが届くと、印南駅前の選挙事務所に集まった約400人(陣営発表)の支持者から拍手が湧き起こった。日裏氏は歓喜の中を笑顔で現れ、坂本登県議の発声で万歳三唱した。

 中村泰介後援会長は「選挙戦になって戸惑っていたが、期間中、住民の皆さんからいろんなご意見をいただき、実のある5日間となった。これからの4期目への心意気、施策を聞いていただき、選挙戦をしてよかったと感じている。希望あるまち印南にするべく、日裏氏を先頭に、皆さんのご協力よろしくお願い致します」と団結を求めた。

 堀口晴生議長は「日裏氏の4期目は、中学校統合事業という大きな課題がある。議会としても執行部とともに、町長を支えてまいります」とあいさつした。

 孫の日裏ゆめちゃん(11)、露口結彩(ゆい)ちゃん(11)、露口綾柚(あや)ちゃん(7)から花束を受け取った日裏氏は、「ここにお集まりの皆さんのほか、見えないところで頑張ってくれる方々のお支えがあって勝利を得ることができました」と支援に感謝。中学校統合事業、人口減少対策について「多くの若い人が印南町に戻ってもらえるよう、環境を整えることをしっかり実行したい」とし、「地震・津波対策では職員ともども勉強し、1人の犠牲者も出さない方法をしっかり検証していきたい」と抱負を述べた。