任期満了に伴う印南町長選挙はきょう6日告示される。立候補を表明しているのは4選を目指す現職日裏勝己氏(73)=皆瀬川=だけで、2期連続の無投票当選が濃厚となっている。

 日裏氏は、昨年の9月議会で「今後解決しなければならない課題もある。町民に信を問う覚悟を固めた」と出馬を表明。先月13日の事務所開きでは公約を発表し、▽住みたい、住み続けたい(若者定住施策など)▽子育て・教育(各種子育て支援)▽強靭で安全・安心(災害対策)▽思いやりと安らぎ(福祉の充実)▽地域産業の賑わい(農林漁業の振興など)――の5つの柱を掲げ、「全身全霊をかけて頑張っていきます」と決意を示した。

 対抗馬は大きな動きがなかったものの、今年に入り、現職の多選や無投票阻止を理由に、全国各地の市町首長選に出馬している県外在住の男性が立候補するのではないかといううわさが広まったが、男性は本紙の取材に対し、「(印南と日程が重なる)別の首長選に出馬する」と回答。今回の印南町長選への出馬を検討したものの、最終的に出馬しないことを決めた。

 過去の町長選は、2012年、当時の現職玄素彰人氏(現県議)と新人日裏氏との戦いとなり、日裏氏が約1400票差をつけて初当選。16年は日裏氏が元役場職員の新人男性の挑戦を退け、前回の20年は1997年以来23年ぶりとなる無投票だった。