先日、国際通貨基金(IMF)が掲載するブログで、AI(人工知能)が世界経済に与える影響について投稿した。それによると、今後は先進国で仕事の60%がAIの影響を受け、そのうち半分はAIに取って代わられる時代が来るという。
近年、話題となっているAI。人間のような知能を持ったコンピューターで、高度な技術で人間のように自然な会話ができるチャットサービスなどの機能を備えている。2022年11月に公開されたチャットGPTもその1つで、キーワードとなる必要な言葉を入れて指示を送ると、適切な応答を生成してくれる。それだけでなく、イラストや写真などの画像を描いてもらうことも可能だ。そうなれば、新聞に必要な文章と写真がそろう。本紙の正月号でもチャットGPTが特集で紹介されたが、チャットGPTが書いた記事には大きな不具合はなく、遜色のない内容だったのではないだろうか。
もちろんAIを悪用されることもある。昨年11月、岸田総理の声や口元の動きを再現したとみられるフェイク動画がSNSに投稿された。動画はAIを活用したとみられ、いやらしい言葉などを発言しているかのようにみせかける内容だった。今後もこうしたことが増加することが懸念されている。
しかし、良くも悪くもこれからの時代にはAIなしに成り立たないような社会が来る。人間がAIの潜在力を活用しつつ、リスクや課題を軽減することが今以上に普及し、アナログの時代で育った筆者のような中高年には辛い時代になるのかもしれない。「パソコンやインターネットのことがどうも苦手で…」と若者に頼んで操作してもらっている場合ではないのかもしれない。(雄)