正月恒例の箱根駅伝は、青山学院が総合優勝を飾った。出雲駅伝、全日本大学駅伝を全区間一度も1位を譲らず優勝していた駒澤が最有力との見方だったが、青学・原晋監督の「負けてたまるか大作戦」で見事巻き返した。本番前、選手たちには「一強といわれる駒澤に、負けてたまるかという思いで戦いたい」と力を込めていたという。もちろん思いだけで結果が出るものではない、努力を重ね、培った力があったからこそだが、どうせ自分たちではかなわないという負の気持ちがあっては勝てなかっただろう。

 日高地方では14日、日高地方駅伝大会が開かれた。7市町ごとに小学生男女3人ずつと一般3人の合わせて9人がたすきリレーをして優勝を争う、今年で第60回を重ねる伝統ある駅伝大会。今年は日高川町が合併以来初めての優勝旗を手にしたのは既報の通り。特に小学生ランナーはたすきを受ける前の緊張感あふれる表情、走り出してからの意欲に満ちた目、最後の力を振り絞ったラストスパート、レンズ越しに見ているだけで熱い思いが伝わって来た。日高川町はまさにチーム一丸の勝利だった。

 小学生メンバーの多くは、2月11日に和歌山市で開催される県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会での出走を目指すことになるだろう。チームメートもレギュラーを争うライバルだが、競うことで力がつく。「負けてたまるか」の気持ちで頑張って欲しい。今年で23回を数えるジュニア駅伝。日高地方駅伝優勝の日高川町チームの大人メンバーは全員、ジュニア駅伝経験者だった。選手集めは大変だろうが、皆の目標となる大会になることは意義がある。(片)