「鳥獣花木図」を緻密に再現した作品

 西陣美術織「伊藤若冲展」が14日まで、御坊市民文化会館展示室で開かれている。

 主催は西陣美術織若冲全国巡回展実行委員会。西陣織100周年を記念した巡回展で、御坊市では3度目になる。今回は江戸時代の絵師で近年人気の高い若冲の作品約40点を展示。特に、六曲一双の屏風絵として描かれた「鳥獣花木図」の右側を再現した1点は、アメリカ人が所蔵していたが日本に里帰りした作品。原画は若冲が白い象や虎、ラクダやタコ、鳥など陸や海の生き物を画面いっぱい、色とりどりに描いた有名な絵で、15色の糸を駆使し、167×376㌢の大作を34×77㌢に縮小して緻密に仕上げた。主催者は「花も木も動物もみんな生きている」と言葉を添えている。今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」にちなんだ「源氏物語絵巻展」も併催。国宝「源氏物語絵巻」を帯として再現した一品など10点を展示している。

 展示時間は午前10時から午後5時まで(14日は4時まで)。