体の硬さの測定方法を説明する小林さん㊥

 メジャーリーグ(MLB)ニューヨーク・メッツのマッサージセラピスト小林睦宜さん(38)の講演会が6日、御坊市のメディカル&フィットネスアクオ3階で開かれ、小中学生や保護者、スポーツクラブ関係者ら約100人が参加。小林さんは「小中学生時代にやっておくべきアスリートのトレーニングとケガ予防」をテーマに、運動パフォーマンスのカギは除脂肪体重にあるとし、筋力と食事の大切さを訴えた。

 社会医療法人黎明会北出病院が主催。

 小林さんは鍼灸師、日本スポーツ協会公認アスレチックトレーナーなどの資格を持ち、プロ野球ソフトバンクホークスでトレーナーとして活躍。昨シーズンからはメッツ所属のマッサージセラピストとしてメジャーリーガーの体のケアなどを担当している。

 各関節の役割や体の硬さを判定する簡単な方法を、理学療法士と一緒に見本を見せながら実践するなど分かりやすく説明し、運動パフォーマンスと栄養の関わりに重点を置いて講演。どれだけ練習しても食事をきちんと摂らないとパフォーマンスは上がらないとし、体をつくるために大切なタンパク質をどれだけ摂ればいいか、運動後の炎症を抑制する食事と逆に炎症を助長する可能性のある食べ物などを解説した。

 パフォーマンスのカギは除脂肪体重(体重から脂肪量を除いた重さ)だとし、「いくら体重が重くても、それが体脂肪であれば大きなパワーは発揮されない」と強調。野球を例に、スイング速度が速いとボールの飛距離が伸びる、体重が重いほどスイングスピードは速くなる、単に体重を増やすより除脂肪体重を増やすことでスイングも投球スピードも上がると訴え、「自分の体脂肪がどれくらいなのかを知り、野菜を含めてバランスよく食事をとり、単なる体重ではなく筋肉量を増やすことを心がけて」などとアドバイスした。