歌手活動を続けて63年目の日高さん

 日高川町土生在住の演歌歌手、日高光路さんはデビュー63年目の今年、「歌と笑いのハッピー広場~今さらでなく今から~」をテーマに、一般から依頼を受け付けてボランティアで弾き語りの「出張」を行う。「ライブショーご希望の方は、人数の多い少ないにかかわらず出張いたします」と呼びかけている。

 日高さんは県のプロ歌手第1号。10歳の時、親類からギターを教えてもらって音楽が好きになり、歌を歌うようになった。中学2年生の時に県のど自慢大会で1位に。1962年、西浩二の名でテイチクから歌手デビューし、故三波春夫に師事。65年に日高光路に改名して、日ノ御埼灯台をイメージした「白い灯台」でビクターから再デビューした。名付け親は浪花千栄子さん。86年に両親の希望もあり帰郷。故郷を拠点に歌手活動と門下生指導、高齢者施設でボランティアのショーを始めた。

 昨年5月に新型コロナ感染症が5類となり、また11月5日に自身が傘寿(80歳)を迎えたことから「心配事の多い世の中だが、あきらめないで楽しく歌って、明るく生きていきたい。80歳にもなると何につけても『今さら』と考えがちだが、あえて『今から』新しいことに取り組みたい」と考え、これまで応援し支えてくれた故郷の人々への恩返しをと、「大きな会場へ人が来てくれるのを待つのではなく、初心に帰りボランティアでどこへでも出かけて歌おう」と決心。

 問い合わせや予約を電話で受け付け、担当者と打ち合わせを行ったうえで訪問。場所によっては簡単な音響も持参できる。各地のデイケアサロンなどからすでに申し込みもあるという。「両親は、一筋の道をきわめることこそ一流との言葉を残してくれました。私にとって歌は夢、歌は友。一筋に進んできた歌の道で皆さまにご恩返ししたいと思っております」と、広く依頼を呼びかけている。連絡は日高さん℡090-8579-7549(昼間)。