御坊市の2023年度ふるさと納税寄付金額が今月25日現在で10億4200万円(速報値)となり、3年連続で10億円を突破した。今年度はさらに返礼品を扱う事業者の増加に伴い返礼品目が1000件を超え、一層豊富な品揃えに。新たに開設した市の魅力発信特設サイト「つながる御坊」のPR効果もあり、最終の来年3月末集計で、前年度の約12億円に迫る寄付額が期待されている。

 市のふるさと納税額をみると、2012年度はわずか10件、寄付額53万4999円にとどまっており、その後、緩やかに増加していたが、現三浦市政となってPRに一層力を入れたことで、飛躍的に伸びた。20年度は7万7039件、9億6133万3000円、21年度は9万3742件、11億2455万4000円で初めて10億円を突破。22年度は9万9906件、12億697万7000円で過去最高を更新した。使い道別の寄付額は子育て支援環境の整備が最も多く、次いで市長におまかせ、教育環境の充実など。

 今年度は10月1日から国のルール改正で返礼品が実質値上がりしたため、その前の9月に駆け込み需要が発生。現時点で8万4906件あり、寄付額は前年度とほぼ同じペース。返礼品の事業者数は前年度より6件増えて87事業者となり、返礼品目は今年3月31日現在の967件から増えて1000件以上。返礼品は野菜、果物が大半を占めている。ふるさと納税を扱うサイトへの登録も増やし、現在は「ふるさとチョイス」「さとふる」「ふるさと納税百選」など10サイトある。今年4月にオープンした魅力発信特設サイトではイチゴとメロンの生産者の動画を公開してPRしており、さらにミカンの動画も制作中。担当課は「引き続き地域の特産品を通じて御坊を知っていただき、御坊の魅力を伝えて、御坊を応援してくれる『御坊ファン』の獲得に努めたい」と話している。