市民食堂をオープンする自宅内で池浦さん(手前左)ら

 御坊市薗で民間ボランティアが運営する市民食堂「おかげさま」が24日、オープンする。子どもらに無料や低額で食事を提供するいわゆる子ども食堂で、地元の池浦史杷さん(ふみえ)が毎月第3日曜に自宅で開設し、ボランティアが料理したカレーライスを提供。「地域の子どもからお年寄りまでが気さくに集まれる憩いの場になれば」と話している。

 場所は通称「北新地」の一角。池浦さんの自宅1階で、15年ほど前まで「クラブ千」の店舗だったスペース。椅子や机、ソファーなどを並べている。毎月第3日曜の午前11時から正午までオープンし、池浦さんらボランティアスタッフ7人が調理したカレーを振る舞う。スタッフには県議の中村裕一さんも協力。フードロスをなくす観点から、先着20人の予約制にしており、料金は子ども無料、大人(20歳以上)が300円。予約受付は℡0738-23-1605。

 池浦さんは日頃から地域の高齢者に食事を配達するボランティアも行っており、「食堂には子どもたちに来てほしいのはもちろんですが、地域に1人でいるお年寄りも多いので、世代を超えて交流できる場になってほしいと思います」。

 今年10月末現在、県が把握する子ども食堂は県内で57カ所(休止中含む)あり、御坊市内では湯川町財部の御坊こども食堂、薗の道の子ども食堂(天理教日高分教会内)に次いで今回が3カ所目。子ども食堂を増やす取り組みは岸本周平知事も公約に掲げており、今後、3年間で県内全200の小学校区に一つずつという環境を目指している。