木造建屋の建築工事が進められている現場

 御坊市藤田町藤井地内、JR道成寺駅前の県道沿いに、県が簡易な休憩施設となる「まちなみの駅 道成寺(仮称)」の整備を進めている。

 魅力ある町並みを散策する来訪者らの利便性を向上し、一層の誘客を図ることが課題となるなか、道の駅のような物販施設までは必要ないという考えのもと、道路管理者の県が実施主体となり推進。現場はきのくに信用金庫道成寺支店東隣りで、敷地面積は約462平方㍍。木造平屋の建物には男女別、多目的用のトイレ7基を設置し、施設横には周辺の観光案内標識などを立てる。駐車場は8台分(うち1台は身体障害者用)を整備し、道成寺にちなんだ蛇のモニュメントも建立する。

 県は22年度から事業化し、民有地の用地買収と設計を行った。今年10月上旬から建屋の建築工事に着手し、現在、木造の棟が上がっている。年内に側溝、年明けに舗装の工事を発注、当初の予定をやや早め、来年3月末までの全体完成を目指している。事業費は9000万円で、国から59%の補助。設計は株式会社キューブ建築研究所、建築は株式会社梶工務店、機械設備は有限会社紀州エンジニアリング、電気工事は浅田電機株式会社が請け負っている。

 県新政策のまちなみの駅は第1号として2016年4月に御坊市薗の寺内町に「まちなみの駅 ごぼう」を整備。昨年11月にかつらぎ町、12月に湯浅町にも設置し、今回が4カ所目。周辺には道成寺や国史跡の愛徳山王子跡北東参詣道、北吉田のハス池公園などがあり、ウオーキングイベントも行われている。