継続は力なりということわざがある。大正時代の浄土真宗の宗教家である住岡夜晃の「讃嘆の詩(さんだんのうた)」の一節から広まったという説が有力という。わずかなことも続けることで成果が出るという意味。コツコツと続けることは実は簡単なことではない。いろんなことに興味を持って始めても、長続きせずにやめてしまう、筆者も含めてそんな人の方が多いのではないだろうか。長く続けること、それだけで才能だと思う。そういう力に欠ける筆者には羨ましい。

 社会人サッカーのクラブチーム、日高クラブが来年、結成40年を迎える。前身の印南クラブから数えるとさらに歴史は伸びる。20歳で入部した人も今では還暦という年月。発足当時から今も現役でサッカーを楽しんでいる人もいる。詳しいインタビュー記事は来年1月1日付の企画特集で紹介する。取材のため、先日メンバーが集まったフットサル大会にお邪魔した。メンバーは40歳以上のシニアが中心だが、本当に楽しそうにプレーしていたのが印象的。好きこそものの上手なれ、上達も継続も好きだからこそなのだとあらためて感じた。

 日高クラブは、大人になってもサッカーを続けたい人、県外から地元に戻って来てまたサッカーをやりたい人たちの受け皿として大きな役割を果たしている。メンバーがフットサルをしている姿を見て、私たちもやりたいと、女子チームが結成されたきっかけにもなった。日高地方のサッカー界に大きな貢献である。まさに継続は力なりを体現しているクラブチーム。今は若手メンバーが少ないのが課題。若手の盛り上げにも期待したい。(片)