英語で書いた作文を手に寺井さん㊨と宮井さん

 濱口梧陵国際作文コンテストで、日高高校2年生の寺井巴菜(はな)さんが優秀賞に輝いた。「稲むらの火」のエピソードから濱口梧陵の行動力や他人の命を思う心に感銘を受けたことをつづり、12カ国の高校生の応募の中から、最高の優秀賞に選ばれた。同校3年生の宮井沙也奈(さやな)さんも入選に選ばれた。

 濱口梧陵のエピソードを読んで感じたことなどをつづった作文を応募するコンテストで、国際津波・沿岸防災技術啓発事業組織委員会が今年度初めて国内外の高校生を対象に募集した。言語は日本語、英語のどちらでもよく、日本含む12カ国44人が応募し、優秀賞1人、入選2人を選んだ。

 寺井さんの作文は、小学校のころに訪れた広川町の「稲むらの火の館」で濱口梧陵の功績を知り、その行動力や他の人の命を思いやる気持ちに感銘。現在においても地域住民同士のつながりが大切とし、「自分の命はもちろんですが、人の命も大切。濱口梧陵のように他人のことを考えるべきで、私も自ら進んで行動できる人間になりたい」と締めくくった。文章はすべて英語で書いた。受賞に「世界からの応募があったので選ばれると思っておらず、とてもうれしいです」と話している。

 宮井さんはエピソードを読んで、冷静に動くことの大切さと、他人のために動ける寛大さを学ぶことができたとし、「今後も絶やすことなく受け継いでいきたい」とつづった。

 表彰式は1日に東京、2日に稲むらの館で行われる。