先日、インターネットのニュースで、「従業員の身だしなみ 多様化、始まる。頭髪・ネイル等の基準を大幅に緩和しています。お客様のご理解ご協力をよろしくお願いいたします」という、スーパーの店頭に掲げられたポスターが取り上げられていた。首都圏に135店舗を展開する会社が打ち出した取り組み。従業員の多様性や個性を尊重し、男女問わず勤務中の髪色やアクセサリー、ネイルカラーの基準を緩和するというものだった。
それによると、勤務中の髪色と髪型が自由になり、ヘアアクセサリーとピアスも装着可能に。指輪は突起がないもの、ネックレスは衣服の上にかからなければOK。付け爪は変わらず禁止だが、ネイルカラーは認められるようになった。いずれも「常に衛生的かつ清潔であり、お客様に不快感や恐怖感を与えない」「作業性と安全性を考慮し、業務に支障を与えない」ことが前提条件だそう。
初めは驚かれ、批判もあったが、1カ月ほどたつと、SNS上では「金髪でテキパキ働く男の子がいる」「髪色自由だけどちゃんとしてる」といった好意的な投稿も。「いい取り組み」「どんどん広がってほしい」との賛同や「客側も意識を変えないと」との声も上がっているという。
「人は見かけによらぬもの」ということわざがある。「人は外見とは違った一面を持ち合わせており、見た目だけでその人を判断することはできない」という意味。筆者は下戸だが、よく酒飲みに見られる。夏にコートを着ていても、冬に半袖・半パンで歩いていても、その人の自由。もちろんTPOに応じた見た目は大切だが、身だしなみに対する感覚をはじめ、個性を潰さず多様性を尊重する社会への変化が求められていると思った。(笑)