県人会メンバーが舞踊を披露(美浜町)
千里王子で参拝(みなべ町)

 和歌山にルーツを持つ国内外の人が一堂に集う第2回和歌山県人会世界大会のふるさと巡りツアーが6日、県内各地で行われた。日高地方では美浜町とみなべ町の2コースあり、友人や親類との再会を楽しんだり、地域を散策して魅力を堪能した。

 美浜町コースにはカナダ・トロントを中心に東部カナダ和歌山県人会(フランク後出吉之会長)のメンバー66人がやってきて、午後から松原小学校で児童と交流。夜には旧三尾小学校で交流会が開かれ、バスで到着した一行をカナダの旗を振って出迎え、久しぶりに会う友人と抱き合う姿も見られた。

 着物姿の籔内美和子町長はカナダ移民の父・工野儀兵衛を紹介しながら、「最高の思い出の旅になるよう楽しいひとときを」と歓迎のあいさつ。フランク後出会長は心のこもったおもてなしに感謝し、「三尾出身を誇りに思っている。今後も互いの交流が発展することを願っている」と礼を述べた。

 語り部ジュニアがカナダ研修を報告したあと、同県人会メンバーが着物姿で美空ひばりの「川の流れのように」に合わせて日本舞踊を披露し、大いに盛り上がった。交流会では三尾ラーメンも振る舞われた。

 みなべ町コースにはブラジル県民会連合会から約40人が参加。田辺高校の生徒らと交流した後、須賀神社、うめ振興館、千里海岸を散策した。千里海岸では地元観光ガイドの案内で熊野古道などの歴史の説明を受け、千里王子を参拝。参加者は浜で拾った貝を社殿に供え、手を合わせた。

 9歳でブラジルに移住し、県人会の婦人部長も務める宮下チエ子さん(73)は、「みなべの素敵なところを訪問できてうれしい。梅干しもいただき、満喫させていただきました」と話していた。