先日、日高町志賀小学校に地元の中志賀若中が訪れ、獅子舞を披露した。祭りが盛んな日高地方でも、今年は4年ぶりの秋祭りという地区は多い。子どもたちに少しでも楽しさを知ってもらいたいとの取り組みは中志賀に限らず各地で行われている。祭りをつないでいくためのいい試みだと思う。志賀小では日高町文化財保護審議会オブザーバーの裏直記さんが日高地方の獅子舞について「ほとんどの地域で物語は同じだが、音色や舞い方は地域や地区によって違う。昔から各地区が競ってアレンジしてきたからでは」と述べていた。ほかの地区よりうちの方がいいと、競い合うことで祭りが続いて来たという一面もあるのだと面白く感じた。

 日高地方のトップを切って今月2日、印南祭が本祭りを迎えた。筆者もふるさとの地区で参加してきた。裏さんの言われたように、先人たちが舞を競ってアレンジしてきたという目で各地区の獅子舞を見ていると、なんだかほほえましかった。そうやって今に続いていると思うと、あらためて歴史と伝統を感じることができるし、自分たちも今、参加することで次につないでいることを肌で感じた。

 毎年祭りに帰省して年に1度会っていた同級生とも4年ぶりに会い、元気な姿を見る事ができた。同級生に限らず、普段なかなか会う機会のない人とも、祭りのおかげで出会え、話ができるのも意義の一つ。3年なかったから余計思うのかもしれないが、祭りに参加している若中はいつもよりも楽しそうに見えた。観客の皆さんもきっと笑顔であったろう。日高地方はきょう5日が本祭りの御坊祭をはじめ、これからが秋祭り本番。各地域で例年以上の笑顔の花が咲くことだろう。(片)