先日、御坊市との官民協働によるまちづくりの一環で御坊郵便局の配達員が下校時の子どもたちの見守り活動をスタートさせた。配達員12人が毎週火から金曜までの週4日、午後2時から4時半まで、オレンジ色のベストを着用して市内を巡っている。

 そろいのベストを着ての見守り活動は全国初。御坊市ではこれまでも地域子ども見守りネットワークの活動で統一行動日を設けるなどで見守りを続けており、郵便局も協力しているが、今回は配達時にベストを着用するというのがみそ。配達員が不審者を見つければ通報するなどの対応を取るのはもちろん、ベストを着たこの取り組みを周知しておけば、犯罪を起こそうとする不審者の抑止力にもつながると期待される。

 犯罪が起きやすい環境としては高く長い塀が続く道、警備員のいない駐車場や駐輪場、裏通り、雑草や木が生い茂って見通しの悪い場所、公衆トイレ、路上駐車の多い道、落書きやゴミが散乱している場所などが挙げられる。もちろん、こういった場所をなくすよう、草を刈ったりゴミを拾ったりできることはすべきだが、仮にこういう場所があっても、不審者がベストを着た配達員を目にすることで、犯罪を思い留まるという心理になるとも言われる。

 全国的に子どもを狙った犯罪が相次いでいる中、和歌山県内ではきしゅう君の家や防犯カメラ、防犯ブザーなどの取り組みが行われている。子どもたち自身も気を付けるよう、かなり周知徹底はされていると思うが、やはり地域住民みんなそういう意識を持って見守り活動をすることが大切。多くの目を光らせ、犯罪ゼロのまちを目指そう。(吉)