賞状を手に、前列左から岩間さん、冨田さん、後列左から小南さん、岩嵜さん、村上さん、宮井さん

 第12回わかやま全国バレエコンクールが24日、和歌山市七番丁の和歌山城ホールで開かれた。御坊市薗のシュウバレエスタジオ(小前大介代表)からコンテンポラリー部門で冨田好花(このか)さん(日高高2年)が優勝し、知事賞も受賞。クラシックの高校・シニア部門でも2位に入賞したほか、和歌山市長賞と5回目となるわかやま賞(県内出場者の最高賞)も受けた。そのほかクラシックの各部門で3人が奨励賞、2人が努力賞を受賞。指導の小前さんは優秀指導者賞を受けた。

 冨田さんは、コンテンポラリーではオリジナルの「凍った太陽」で出場。振付師の本間紗世さんが冨田さんのために振り付けた作品で、北欧神話の光の神で太陽の化身のバルドルが刺殺され、世界は闇に閉ざされるがやがて光を取り戻すというストーリー。劇的な音楽に合わせ、長い髪をアップにせず下ろして、褐色の衣装で雰囲気ある踊りを見せた。「この作品を舞台で踊るのはこのコンクールが初めてです。イメージをつかむのが難しく、暗闇から光を取り戻していくところなど自分なりに表情、手の動きなど表現を工夫して踊りました。自分の出せるものを出し切って1位になれたので、うれしいです」。クラシックは「コッペリア」よりスワニルダのバリエーション。白いエレガントな衣装で踊った。「とにかく明るく楽しい気持ちを感じてもらえるように踊りました。クラシックで上位入賞は久しぶりで、驚きました」と喜んでいる。


 村上翠(すい)さん(志賀小5年)は「ジゼル」より「ペザント」のバリエーションを踊り、小学生部門とバレエシューズ部門で奨励賞。「元気な村娘の踊りでテンポが速く、難しかったです」。岩嵜永輝(える)さん(志賀小4年)はコンクール初出場で「眠れる森の美女」よりフロリナ王女のバリエーションを踊り、村上さんと同じく2部門で奨励賞。「王女らしい上品な踊りで、緊張しました」。小南彩愛(さえ)さん(川辺西小5年)もフロリナ王女を踊り、2部門で奨励賞。「ジャンプが難しかった。次はもっと勉強して臨みたいです」。宮井杏さん(志賀小4年)もフロリナ王女で、2部門で努力賞を受けた。「緊張しました。回転のバランスが難しかったです」。岩間志穂さん(日高附属中1年)は「パキータ」よりヴェスタールカのバリエーションを踊り、中学生部門とバレエシューズ部門で努力賞。「神官の役で、ゆったりした踊りなのですが緊張して思うように踊れませんでした。もっと勉強して、自分の納得のいく踊りができるようになりたいです」と話している。


 指導の小前さんは「踊り自体は落ち着いてできていたと思います。経験を重ねれば本番も楽しんで踊れるようになってくると思います。経験をこれからにどう生かすかが課題ですね」と話している。