御坊市などが推進主体となる「日高川かわまちづくり」のプロジェクトが、国土交通省のかわまちづくり計画に登録された。水辺を生かした地域のにぎわいを目指す取り組みで、藤田町藤井と吉田の日高川右岸河川敷を整備し、スポーツや各種イベント開催などに活用。階段護岸や駐車場などの整備は2028年度末までの全体完成を目指している。
かわまちづくりは、地域が持つ「資源」や地域の創意に富んだ「知恵」を生かし、地域活性化や観光振興などを目的に国交省が推進。今回の登録では近畿地方整備局管内で5カ所、全国で12カ所が登録され、これで全国264カ所となった。
日高川かわまちづくりの計画は御坊市、商工会議所、観光協会、日高川漁業協同組合、藤井区、出島区、県で組織する日高川かわまちづくり協議会が2022年2月に計画概要を承認。さらに計画を練って御坊市が主体となり、今年6月に国交省に計画申請していた。
当初の計画エリアは野口橋から野口新橋までの日高川右岸河川敷面積3㌶としていたが、国の防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策で付近の樹木を伐採したことなどで野口新橋下流も含めてエリア面積を約5㌶に拡大。今後のハード整備では県が階段護岸や親水護岸、進入路、河川内整地など、市が多目的広場や駐車場、園路、トイレなどを分担して整備。官民が連携してデイキャンプ・バーベキュー、四輪バギー、たき火体験イベント、SUP、カヌー、軽トラ市、シクロクロス(オフロード自転車レース)、教育旅行体験などの場所として活用していく。
整備の全体完成は28年度末だが、昨年10月にはこのエリアでシクロクロス大会の社会実験が行われ県内外の参加者から好評となっており、継続して開催していく。市の担当課は「にぎわい創出はもちろん、治水にもつながる計画。コストはできるだけ抑えて整備したい」と話している。
9月1日には市役所で計画登録証伝達式が行われる。