うなぎを炭火で焼いて提供

 土用の丑の30日、日高川町高津尾のスーパー加藤善は、今年も店頭で焼いたうなぎのかば焼きを販売。毎年一日だけの恒例で予約客も多く、ふっくらと焼き上がった1年ぶりの味を求め、町外から訪れる人も多くみられた。

 地元特産の紀州備長炭を使った炭火焼きで、オーナーの加藤喜久さん(77)は午前2時半から焼き始め、日中はスタッフ2人と一緒に香ばしい香りを漂わせながら、ふっくらと焼き上げていった。近隣住民だけでなく、御坊市や美浜町などからのリピーターも多く、来店した予約客は「炭火焼きでとてもおいしく、毎年買って友人に配っています」と6匹を購入していった。

 「土用」は、「土旺用事」(どおうようじ=土が旺盛で支配する)から転じた言葉。立春・立夏・立秋・立冬の前の各18日間のことで、その期間内の丑の日が「土用の丑」の日になる。古くから「土用」には胃腸に良いものを食べるべきとされており、特に夏の土用の丑の日は「う」の付く食材を食べると夏バテしないといわれている。うなぎにはビタミンA群とB群が豊富に含まれ、疲労回復効果や食欲増進効果がある。