今月2日に発生した記録的な大雨。あれから2週間が経過しようとしている。日が経つにつれて被害があらわとなり、県内でも深刻な状況をもたらした。生活の再建に向け各地で復旧作業が続いているが、梅雨明けの兆しもまだまだ見えておらず、大雨がまたいつ来るか分からない不安とも闘わなければならない。

 一日でも早い復旧に向けて力となるのが、ボランティアによる支援活動だ。県内でも現在、海南市や紀の川市、橋本市などで災害ボランティアを受け付けている。浸水した住宅の泥かきや畳上げ、家具の運搬など、住民のあらゆるニーズに対して、それに対応できるボランティアが現地に向かい力を発揮している。

 ボランティア活動はいわゆるマッチングの調整が大切になってくるのだが、ボランティア参加者は自分の力を過信せず、無理せずできることを把握しなければならない。被災した人の為に何でもやりますと、たまに張り切る人がいるが、オーバーワークで倒れてしまう可能性もある。そうなれば自分が面倒を見てもらう羽目になり、被災地の人たちに逆に迷惑をかけてしまうので注意が必要だ。自分の体力・能力を客観的に分析し、安全と行動に責任を持って参加することも、ボランティアにとって大切な心得となることを忘れてはならない。

 そしてボランティアをするうえで原則なのが自己完結。被災地までの交通手段、昼食、服装や身に着けるものまで全て自分で用意し、自己負担でないとならない。「やってあげている」という精神で参加しては絶対にだめ。相手に寄り添い、自分のできる範囲で力を発揮することが大切だ。(鞘)

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