先週24日、アニメ「ポケットモンスター」の最終回が放送された。主人公の10歳の少年サトシと相棒ピカチュウが冒険の旅に出て、さまざまな人との出会いや経験を通して「ポケモンマスター」を目指す物語。1997年4月に放映が開始され、26年の長い歴史にいったん幕を閉じた。

 私はまさにポケモン世代で、ゲームはもちろんアニメも当然のように見ていた。年齢がサトシよりも上になるにつれ、アニメから離れた時期もあったが、1月から始まった最終章は欠かさずチェック。最終回でのお別れを名残惜しむようにアニメに夢中になった。

 主人公のサトシは正義感が強く、真っ直ぐで純粋な心の持ち主。旅の中で出会ったポケモンたちと真摯に向き合う姿勢は子どもながらに学ぶことが多かった。最初は懐かなかったピカチュウも、かけがえのない絆で結ばれるように。大人になって見返しても心打たれる物語もあり、仲間を想う気持ちや強い相手に立ち向かっていく勇気を持ち続けることの大切さを学ばせてもらった。

 最終回は故郷に帰って来たサトシとピカチュウがこれまでの冒険を振り返り、夢である「ポケモンマスター」の定義を見いだす。そして再び新たな旅に出発する。ファンとしては主人公の2人らしい清々しい終わり方だったし、エンディングも26年前に使われた曲が流れ、まさに「原点こそ頂点」という感じだった。

 26年という歴史は長く、放映当時は幼稚園・小学生だった人が親となって子どもと一緒に見るようになっている。世代を超えて愛されたサトシとピカチュウ。「今までありがとう。これからも頑張って!」とエールを送りたい。(鞘)