厚生労働大臣表彰を受賞した中井さん

 2022年度公衆衛生事業功労者の厚生労働大臣表彰受賞者が決まり、御坊市薗の中井こどもクリニック院長、中井寛明さん(62)が受賞した。県内の受賞は中井さんのみ。中井さんは東京都千代田区のイイノホールで行われた表彰式に出席し、「皆様のお力添えのおかげ」と話している。

 長年にわたり公衆衛生事業に献身的活動を続け、その功績が特に顕著で他の模範となる人を表彰。全国で130人と9団体が表彰された。

 中井さんは日高高校から国立旭川医科大学を卒業。奈良県立医科大附属病院、大阪府の八尾市立病院などで小児科医を務め、1993年から約2年間、アメリカに留学。帰国後、奈良県立医科大附属病院小児科助手、同大救命救急センター救急科講師などを経て、99年4月に中井こどもクリニックを開業した。

 今回は、乳幼児診療で疾病の早期発見・予防に務め、健診の充実・強化を図るとともに小児救急医療の充実に尽力するなど地域の小児科医療の向上に大きく貢献していることから表彰を受けた。

 中井さんは受賞に際し、「『これから何にでもなれる』という大きな未来を持った子どもたちのために力を尽くしたいと、小児科医を志しました。表彰は身に余る光栄です。日高地方でご活躍されている日高医師会、地域病院の先生方をはじめ、県、御坊市、日高郡の各自治体で公衆衛生、住民保健に携わる方々のお力添え、そして住民の皆様のご支持があっていただけたものと感謝しています。今後も微力ではありますが、医療を含む地域公衆衛生、保健活動に貢献できればと思います。小児科医としての私の活動を見守り、支えてくれた妻に感謝します」と話している。