日高地方の高校で1日、卒業式が行われ、各高校から生徒たちが巣立っていった。今回の卒業生は高校生活の丸3年間、コロナの影響を受けた世代となった。
新型コロナは2020年1月に日本で最初の感染者が確認された。2月27日には当時の安倍晋三首相が全国の小中高校や特別支援学校を休校するように要請。いきなりの休校要請に現場は対応に終われ、3月に予定していた卒業式を急遽2月に強行するなど、取材に追われた日々を思い出す。
そして4月に各校で入学式が行われたが、すぐに臨時休校。6月から再開となったが、分散登校などで通常通りにはいかず、授業やクラブ活動、学校行事などすべてに制限がかけられる日が続いた。今回の卒業生はそんな時期に入学した生徒たちで、コロナ前の学校生活を知ることなく卒業となった。
日高高校の答辞では卒業生がそんな思いを述べた。コロナによる制限で同級生同士の距離がなかなか縮まらないなど入学当時の悩みを話した。ただ、さまざまな学校行事を通じて少しずつ距離が縮まり、3年生の時には最初で最後の文化祭を開くことができた喜びを話した。
コロナもいずれ終息し、学校は以前の様子に戻るだろう。そんな時、自分たちがコロナの時期に入学したことを悔やむかもしれない。ただ、答辞の後半は、コロナ禍でも尽力してくれた教諭や家族、そしてつらい時期をともに乗り越えた友人への感謝の言葉があふれかえっていた。
思い描いていた高校生活は送れなかったかもしれないが、以前の高校生活では得られなかった大切なものを学ぶことができたのではないだろうか。堂々と答辞を述べる卒業生の姿を見て感じた。(城)


