市役所で出馬会見する森下氏

 任期満了に伴う美浜町長選(2月7日告示・12日投開票、町議選と同時)まで1週間と迫った30日、出馬の意思を固めていた前町長の森下誠史氏(67)=三尾=が正式に表明した。町を出た若者らが将来、地元に帰ってくるようなまちづくりを目指したいとし、具体的な公約は今後示すとした。2選を目指す現職籔内美和子町長(60)=浜ノ瀬・1期=との一騎打ちが確定的で、前哨戦がほとんどない超短期決戦に突入した。

 御坊市役所で1人で会見した森下氏は、「このごろ町に元気がないと感じる中で、私がもう一度元気を取り戻したい。前回(の選挙で)負けて、私じゃなくて、ほかの人に出ていただけるのも一つの方法と思っていたが、誰も出られない中、無投票では一票が投じられない。無投票阻止とともに、住民の皆さんの声なき声をお聞きしたい。『あなたが出ないことの方が美浜町にとってよくない』という支援者の言葉にも背中を押され、出馬を決意した」と経緯を説明。政策については今後具体的に発表するとし、「全国的に人口減対策が大きな課題。減少をどう減らすかが重要で、高校や大学進学等で町外に出た人たちが将来戻ってきてもらえるよう、ふるさと教育を推進していきたい。テレワークやワーケーションの魅力のあるまちなので、しっかり発信してIターンや交流人口の拡大で活気をつくっていきたい」と抱負を述べた。

 後援会事務所は三尾82―11、自宅近くの県道沿いに設置。後援会長は小澤勇氏。

 森下氏は1955年生まれ。78年に京都産業大学経営学部を卒業し、その年に美浜町役場に採用。33年間職員を務め、2011年の町長選に出馬し、当時の現職を破って初当選。15年は新人との一騎打ちを制して2選を果たしたが、4年前は新人で出馬した籔内町長に敗れた。

 町長選はほかにうわさはなく、前回と同じ顔の一騎打ちになるとみられている。