見事トップで初陣を飾り、花束を手に笑顔の楠本さんら

 定数14に対して現職10人、新人5人の計15人が立候補し、1人超過となった御坊市議会議員選挙に22日、有権者の審判が下った。トップは1601票を獲得した共産党の新人楠本香織氏。党の基礎票のほか、新人への期待票、女性票などで支持を拡大した。涙をのんだのは年明けに出馬の意向を明らかにした新人の辻本正人氏で、出遅れを挽回しきれなかった。

 共産党新人の楠本氏は若さや子育て支援を訴え、目標だった1000票を大幅に超えて、堂々のトップで初陣を飾った。塩屋町南塩屋の選挙事務所では支持者から拍手が起こり、壁に「当選おめでとう」「(政治活動は)ここから始めます」の言葉を張って万歳三唱。父の楠本文郎県議(68)らとともに、喜びを分かち合った。

 花束を受け取った楠本氏は「私のテーマは安心と安全。多様性が認められるには基礎となる生活の安心、安全が必要で、物価高騰対策や子育て支援、農家支援などに取り組みます。特に給食費の無料化の実現に力を入れていきます。給食費無料化は同じ党の小川さんも訴えていますので、ともに頑張ります」と決意。トップ当選には「大きな得票にこだわっていたわけではありませんので、とにかく目標の1000票を達成できてうれしい。『頑張って』と声を掛けていただいた人の票が積み上げられてこの票になりました」と感謝。「当選してこれからが始まり。取り組むと言ったことに責任を持って臨みます。みんなから『かおりちゃん』と親しまれるよう、市民の声を聞き、動き回れる議員になります」と誓った。また、「若い人たちにも政治に関心を持ってもらえるようSNSを積極的に活用したい」とした。