
御坊市薗、ひだか病院認知症疾患医療センター(北端裕司センター長)は今年度から、同病院内に認知症サロン「花さかの会」を開設。認知症の患者や家族らが医療従事者を交えて不安や悩みなどを情報交換し、参加者から「前向きに考えるようになった」などと気持ちの変化がみられている。
認知症の患者数は増加傾向にあり、2020年は全国で約630万人だったが、25年には約730万人、60年には1100万人以上になると推計され、高齢者の約3人に1人が認知症になると予測されている。
花さかの会は仲間同士で支え合うピアサポートの場で、認知症予防の啓発、居場所づくりの推進など目的に設置。行政などが行っている認知症サロンとは異なり、専門知識を持った医療従事者がサロンに参加し、5月から2カ月に1回第4火曜に開催。これまで3回のサロンで、参加者から「夫に幻覚、妄想があり、昼でも夜でも人が入って来ると言います。幻覚の人を恐れて眠れないし、部屋の鍵をかけて閉めてします。何か対策はないのか知りたい」「ほかの認知症の人と会いたいし、話もしたい。どんな病態や生活しているのかを教えてほしい」「認知症と診断された時、普通に認知症疾患センターに行ければいいと思う」など悩みや不安を打ち明ける声があった。サロンは会話による意見交換が中心となるが、医療従事者がアドバイスすることもあり、参加者からは「悩みや不安を聞いてもらって気分がすっきりし、気持ちが楽になった」「居場所が見つかった」などという声も聞かれているという。
担当の精神保健福祉士の楠本祐史さん(39)は「病院でサロンに参加することは敷居が高いと感じる人もいると思いますが、いつも扉を開いているので、『行きたい』と感じた時に参加してください」と話している。
今年度の残りの日程は1月24日と3月28日で、いずれも時間は午後2時から。対象は認知症の患者や家族らで、気軽な参加を呼びかけている。
問い合わせは認知症疾患医療センター℡0738241802。


