御坊市議会は12月定例会最終日の14日、現状の議員定数14から2減とする追加議案が議員提出され、採決の結果、賛成4人、反対8人で否決した。来年1月15日に告示される選挙にも大きく影響するとみられる。

 西本和明議員が提案し、「減少する人口に対応する議員数を考えれば、2減が妥当。住民アンケートでも2減が望ましいという結果だったし、議員定数等調査特別委員会でも委員長を除く全5人が2減に賛成的な立場だった」と説明した。討論では小川春美議員が反対の立場から「住民の声を丁寧に市政に反映させることが大切で、『議員は何をしているのか』という声にならないようにしていくことが必要」、山本清司議員は御坊市と同じ規模の自治体の定数を説明した上で「定数14は全国的にみればまだ少ない方。少なくなれば、議会としての意見の偏りが生じやすくなり、市民の声が届きにくくなる」と反対意見を述べた。

 賛成の立場の山田勝人議員は「特別委員会の結論を尊重すべきで、少数精鋭で議会運営することが大事。財政面などを考えると、議員自身が身を切る姿勢を示さなければならない」と述べた。

 起立による採決では、賛成が松本隆史、山田、平井俊哉、西本の4議員。反対は小川、田端卓司、芝田学、松屋久紀、宮路雅仁、田中数将、村上宗隆、山本の8議員だった。向井孝行議員はコロナのため欠席。

 この日の本会議には執行部が3議案を追加提案し、いずれも原案通り可決・異議なし。人事では清水典子さん(63)=塩屋町北塩屋=を人権擁護委員候補者として法務大臣宛てに推薦することに異議がなかった。