毎年11月11日から17日までの1週間を「税を考える週間」として、マスメディアやホームページなどで広報され、講演会・表彰式等さまざまなイベントが行われている。
御坊市と日高郡を管轄する御坊税務署でも、御坊納税協会や日高納税貯蓄組合連合会などと連携し、税金クイズや納税表彰式、高校生や中学生が書いた税に関する作文を紀州鉄道の車内に掲示する作文列車の運行など催しがめじろ押しだ。日高地方では「中学生の税についての作文」に力を入れ、長年90%を超える全国でもトップクラスの応募率を誇っており、今年も90・9%が応募。「高校生の税に関する作文」もここ数年右肩上がりで、今年は中学生をしのぐ91・9%が応募するなど、租税教育の意識の高さがよく分かる。応募率だけでなく、作文の内容も素晴らしく、中学生からは毎年、近畿や全国規模の賞を受賞する生徒がおり、今年は高校生も近畿地区の審査で、国税庁長官賞、大阪国税局長賞に次ぐ、公益財団法人納税協会会長賞の受賞者があった。
これらの受賞作文を読むと、日本では当たり前に幼い頃接種するワクチンが、世界には受けられず命を落としている子どもがいること、災害復興支援のため、ふるさと納税を通したクラウドファンディングに多くの人が協力していること、家族が新型コロナにかかったときの保健所のサポートや自宅に届いた食料品・生活必需品のことなどを取り上げ、感動や感謝をつづっていた。
作文を書くため、身近な税金や税金の使われ方に注目し、しっかり調べたり、家族と話したりし、真っ直ぐな目で見つめる子どもたちに対し、税金の使い道は、1円の無駄もなく堂々と示せる必要がある。(陽)