先日、高城中学校3年生の子ども議会を初めて取材。まちの将来を担う生徒たちがどんな質問をするのか楽しみにしていたところ、予想以上によく勉強して練られた質問ばかりで、しっかりしているなと感心させられた。
梅収穫ワーケーション参加者への補助金や小中学校の給食費無償化、ふるさと納税の活用など、まちの現状をよく調べたうえで先進地の事例なども交えながら新たな提案をする論法はなかなかのもの。何よりも執行部に対してしっかり前を向き、暗記した質問内容を堂々と発表する姿に、頼もしさも感じた。本職の議員さんの一般質問もよく取材するが、質問内容は暗記せず、原稿を棒読みする人がほとんど。生徒の場合は長い期間にわたった自分たちできっちり調べたことを発表するので、自ずと質問内容の暗記ができるのかもしれないが、それぐらい真剣に、そして熱心にまちのことを考えて一般質問する姿は、本職の人たちも見習う点があるかもしれない。
本番さながらの質問に執行部も本気の答弁。生徒たちに「検討する」と約束したさまざまな課題については今後、しっかり取り組み、その後もどういった結果になったのか、何ができて何ができなかったのかなど、今度は執行部から生徒たちに報告する機会を設けるのもいいだろう。
できれば子ども議会の素晴らしい取り組みは他の学校にも広がってほしいし、町内の学校が合同で実施するのもいいかもしれない。そういったことを通じて、子どもたちが一層町に関心を持ち、町を愛する気持ちが育てば、ひいては地域の発展につながっていくし、地方議員の担い手不足の問題の解決にも一助となるかもしれない。(吉)