今月は秋の読書推進月間。図書館にふらっと行くのが好きで、特に読みたい本も無いのだが図書館の静かでゆったりと時間が流れる空間はついつい長居をしてしまう。何気なしに本棚を眺め、タイトルに惹かれ本を借りてしまうこともしばしば。そんな日は「ああ、今日は充実した休日だったな~」と充足感に浸れる…と思うのは、共感してくれる人も多いはず。

 読売新聞が調査したアンケートによると、図書館に求めることで一番多かったのが「自宅の近くや通勤・通学途中で利用できる」(40%)。通勤・通学の日常生活で図書館が利用しやすいことが重視されているのが分かるが、実はコロナ前の2017年に比べて10ポイントも低下しているという。一方、二番目に多かったのが「閲覧スペースが広いなど居心地が良い」(37%)で、こちらは2017年より8ポイント増加している。新聞ではコロナ禍により、密を気にせず快適に過ごせること、図書の充実を重視する人が増えたのではないかと分析している。

 確かに、自分もよく行くのは田辺市のビッグ・Uにある県立図書館や有田川町にあるALECだったりする。これらは閲覧スペースが広く開放的な空間が特徴で、本を読む人以外にも勉強する人、パソコンで作業する人、ちょっとした打ち合わせで使っている人など、さまざまな目的の人が集まっている。そんな人たちと一緒の空間にいるだけで、なぜか背筋がシャキっとして集中できるのかもしれない。一息つけるカフェが併設されているのも魅力的だ。そんな場所が日高地方にもできればいいなあ、なんて。図書館が秘めている可能性は無限大だ。(鞘)