
日高高校(山本直樹校長)は27日、防災スクールの講演会を開き、小学5年生の時に東日本大震災を経験した雁部那由多(がんべ・なゆた)さん(東北学院大学4年)を招き、津波の恐ろしさを学んだ。
雁部さんは11年前の東日本大震災の津波の恐怖を振り返り、「学校の玄関先にいると前から黒い水がジワーとした感じで迫ってきて、『こんなものか』と思ったが、避難してきた大人たちを中に入れようとした時に、背後の川から溢れた津波が60㌢くらいの高さになって襲いかかってきた」「大人たちは必死で前に進もうとしていたが、水が腰ぐらいまで来た時に、ふわっと浮いて波にのまれていった」と、津波が人をのみ込む様子を生々しく説明。「私は大人たちの指先が見えなくなる様子を見ていることしかできなかった。手を伸ばせば届く人もいたが、おそらく自分も死んでいただろう。ただ、今でも助けられたのかもしれない、自分が死のうとも、手を伸ばすべきだったのではないかと思うことがある」と苦悩を語った。
地震の揺れの後、家に帰った友達が亡くなったことも話し、「明日には隣にいる友達がいなくなるかもしれない。誰も予告はしてくれないが、そういうことが実際にこの日本であった」と述べ、「一日一つ思い出をつくるよう生きてください」と呼びかけた。
防災スクールでは、午後から1年生が自衛隊員から心肺蘇生法や土のう積み、簡易担架などを学んだ。


