子どもたちと一緒にグラウンドを走る髙平さん

 2008年の北京オリンピックの4×100㍍リレーで銀メダルを獲得した髙平慎士さんによる陸上教室が22日、印南町の若もの広場で開かれ、町内の小中学生82人が走ることの楽しさを教わった。

 髙平さんはアテネ、北京、ロンドンと3大会連続でオリンピックに出場。北京オリンピックでは3走を務め、陸上男子トラック種目の日本代表初のメダルを獲得した。陸上教室は町教育委員会の主催で「夢の陸上教室2022」と題し、町内の小中学生を対象に開催。メダリストから直接指導を受けられるということもあり、予想を超える人数の申し込みとなった。


 教室は午前と午後の部に分けて行われ、午前では小学1~4年生45人が参加した。


 髙平さんは「皆さん最初から最後まで〝笑顔とチャレンジ〟を忘れずに、最後まで楽しみましょう」とあいさつ。初めにウォーミングアップとして簡単なゲームをした後、スキップやジャンプ、早く腕を振りながらゆっくり走るなどの動きを指示。「自分はこの動きができていないなと、自分の頭で分かっておくことが大事。それが自分の成長につながります」と自らの体の動きを頭で理解することの重要性を説いた。


 走るフォームについては、「〝こうしなさい〟というものはありません。それぞれ体つきも違うので、それぞれに合った自分なりのフォームを見つけることが大切です」とした上で、姿勢を良くすること、前を見ること、腕振りを大きくすること――などの基本のコツを伝授した。


 最後に全員で思いっきり走り、髙平さんは「自分がグラウンドの中で一番輝いていると思って走りましょう」と声をかけ、子どもらと一緒にグラウンドを駆け抜けた。