先日、日高高校でウクライナ出身、由良町在住のロクソリャーナ・キツィラさん(28)の講演会が開かれた。キツィラさんは日本の伝統や文化に興味を持ち、日本人の男性と結婚し、8月から由良町で生活している。

 講演の最初はウクライナについて知ってほしいと、文化や音楽などを紹介。ロシアの侵攻については、攻撃を受けている街の人々は雨音や雷などの大きな音に怯える生活をしていること、ウクライナ西部の都市リビウに住んでいる母からは近くで煙が上がっている様子を撮影した動画が送られてきたことなどを話した。

 またロシアとウクライナの過去にも触れ、「ロシアはウクライナの文化を盗んだ」などと非難し、「ロシアはウクライナ人をロシア人だと思うが、ウクライナ人はロシア人になりたくない」とも話し、ウクライナ人がロシアに持つ感情を感じることができた。また今のウクライナ人はいつどこに攻撃されるかわからず、先の予定を立てられないことや、新しい服や花を買うのも罪悪感をもつ人が多く、それでも経済を回すために大切という人もいるなど、ウクライナと連絡を取り合っているキツィラさんだからこそ知ることができる生の声を聞くことができた。

 キツィラさんにとって今回は初めての講演。20代という若さで講演という不慣れなこともあり、さらに日本語も時折言葉が出てこず詰まるところがあったが、それでも一生懸命に祖国の家族や人々への思い、ロシアへの憤りの気持ちを訴える姿が印象的で、講演を聞いていた生徒たちにも十分に伝わっただろう。今回の講演が生徒たちのウクライナへの支援とともに、平和になった時のウクライナとの交流のきっかけになればと願う。(城)