「浅草・雷門」 の切り絵と玉石さん

 御坊市薗、画廊喫茶さぼーるで玉石守さん(77)=日高町志賀=の切り絵展がスタートした。9月30日まで。

 玉石さんは長年小中学校教諭を務め、白崎小校長を最後に退職。その後は日高町教育長に就任し、退職した10年ほど前から本格的に切り絵を始めた。昨年まで、日高町文化協会切り絵の会の会長を務めていた。

 今回は9点を展示。七福神や弥勒菩薩、五重塔、昇龍・降龍など、複雑な線を細かく切り抜いて描いた精巧な作品が並んだ。特に気に入っているのは、唯一彩色を施している「浅草・雷門」。存在感のある赤い大提灯の下を多くの人が行き交っている場面を描いている。「学生時代を過ごした東京で、友人が浅草に住んでいたためよくこの界隈を歩きました。思い出の土地です」。学生時代には水墨画、切り絵に取り組んでいたこともあり、「当時、見事な作品を目にして自分でもやってみたくなったのですが、仕事を始めるとなかなか時間が取れず、退職してようやくじっくり取り組めるようになりました。根気のいる作業ですが、それだけに完成した時の達成感は素晴らしい。カッターなどの道具さえあれば誰でも始められるので、趣味としてはお勧めです。切り絵の会では、15人が毎月1回の活動を楽しんでいます」と話している。

 開店時間は午前11時から午後5時まで。定休日は日曜。問い合わせは同店℡0738ー22ー7261。