阪本さん㊨の個展では抽象画の大作が並ぶ

 独立美術協会の県ゆかりの会員らでつくる「和歌山独立美術」の第4回展が8月1日まで、和歌山市小松原通の県民文化会館展示室で開かれている。

 1973年に前身の和歌山独立美術クラブが発足し、19年に和歌山独立美術に改組。現在は40代から80代まで44人が所属し、具象、抽象問わずそれぞれのテーマを追求した創作活動を行っている。

 今回は、30人が8号から200号の油彩画とアクリル画の作品41点を出品。生命力あふれる赤を基調に、永遠を表現した井澤佳代子さんの抽象画や、中央に日輪が鎮座する曼荼羅(まんだら)で命の循環を描いた楠瀬伸和さんの作品など、自由で独創的な大作が並んでいる。

 今年は独立美術協会の新会員となった御坊市の阪本聡さん(58)の個展も同時開催。和歌山独立美術から会員が誕生するのは10年ぶりで、現在は阪本さんを含め5人が所属している。

 個展では、画面に空間や時間、時の移ろいなどを表現した抽象画「WORK」シリーズの作品29点が並ぶ。阪本さんは「この個展は自分の10年間の集大成。今後も自分なりの抽象画を模索していきたい」と話していた。

 また、公募展の第3回紀伊半島の自然を描く展も併催。那智の滝や高野山、熊野古道などを題材にした具象画の作品31点が並んでいる。

 午前10時から午後5時(最終日は2時)まで。