南陵8回、無死一、三塁から野選で植木がホームイン

 第104回全国高校野球選手権和歌山大会は24、25日、準々決勝が行われた。25日の第1試合では和歌山南陵と日高の地元対決。南陵は終盤、敵失に乗じて勝ち越しに成功し、エースが13奪三振の好投で日高打線を3点に抑え、初のベスト4入りを決めた。24日の第2試合では日高中津が智弁和歌山と対戦。4投手を投入したが、4回に大量10点を奪われ、コールド負けを喫した。

 ◇準々決勝
和歌山南陵
010110030 6
000030000 3
日高


 南陵は2回、上田の左前打と犠打、武藤の左前打、死球で1死満塁とすると、小野が押し出し四球を選んで先制。4回には2四死球で2死一、二塁から中谷が左前適時打で追加点、5回にも1死二塁から暴投で二走が生還した。同点で迎えた8回には、先頭の植木が内野安打で出塁すると、三振振り逃げで無死一、三塁から野選と捕逸で3点を勝ち越した。

 南陵先発武藤はキレのあるスライダーをコントロールよく投げ込み、4回まで毎回の7奪三振と好投。5回に集中打を浴びて3失点し、6回は片岡にマウンドを譲ったものの、7回から再び登板。8回、9回の2死満塁のピンチもともに三振に切って取り、得点を許さなかった。

 日高は3点を追う5回、無死二塁から清水が左翼線へ適時打、なおも1死三塁から小川が左前にはじき返して2点目。伊藤が左前打で続き、一、三塁から片山が中犠飛で同点に追いついた。8回には2死満塁、9回も無死一、三塁の絶好機を作ったが、あと一本が出なかった。

 日高先発鈴木はコーナーを丁寧につく投球で1回を無失点に抑えたが、2回に2安打と死球から押し出し四球で1点を献上。1死満塁でマウンドを任された山﨑は二ゴロ併殺に打ち取り、チームを救ったが、4回に2四死球から適時打を浴びた。中田が5回に1失点し、6回から登板のエース片山は130㌔台後半のストレートをテンポよく投げ込んだが、8回にバッテリーミスなどで3失点し、波に乗り切れなかった。


 ◇準々決勝
日高中津
00001 1
41010× 15
智弁和歌山
   (5回コールド)


 日高中津の投手陣は先発大道が2回までに5点を失い、3回は三者凡退に抑えたが、4回1死から安打を許して降板。2番手中谷が適時打と3ランを浴びた。さらに3番手出﨑が押し出し四球を2つ与えると、4番手白川が2死後に満塁被弾。相手の勢いを止められず、この回だけで7安打10失点を喫した。攻めては4回まで無安打に抑えられたが5回、先頭の4番山西が右中間へ二塁打を放ち、1死後、中部屋が中前打。一、三塁から代打藤澤の中犠飛で1点をかえす意地をみせ、なおも満塁としたが、粘りもここまでだった。