初収穫に笑顔の文室さん

 美浜町田井にビニールハウスを建て、2年前からマンゴーを栽培している「ふむろファーム」の文室政彦さん(68)=和田=が、オリジナル品種の栽培に成功し、うれしい初収穫を迎えた。20日には籔内美和子町長を訪ね、報告した。

 文室さんは滋賀県出身。同県職員を52歳で退職し、近畿大学付属湯浅農場で教授としてマンゴー栽培等に取り組んできた。2020年3月に定年退職し、同年12月、田井地内に3連棟のハウスを新設。マンゴーのオリジナル品種を開発して栽培に挑戦。新品種のため栽培方法を試行錯誤しながら、この夏、初めて収穫できるまでに生育した。

 3種類あり、それぞれに「紀州美浜しおさいマンゴー」「紀州美浜あま恋マンゴー」「紀州美浜てまりマンゴー」の商品名をつけた。とくに生育がいい「しおさい」は大玉で平均糖度18度と甘く、繊維の少ない果肉が特長。「あま恋」も大玉で糖度は22~24度と非常に甘いが実がつきにくく、「てまり」も大玉で高糖度だが、まだそれほど成っていないため、まずは「しおさい」から販売をスタートする。

 美浜町のふるさと納税の返礼品に登録したほか、ネット販売、ハウスでの直接販売にも対応する。文室さんは「太陽の光をふんだんに浴び、ネットの中で自然に落果するのを待ってから収穫します。甘くておいしいので、ぜひ食べてください」とPRしている。