牲川支部会長(手前左)からシューズを受け取る竹平さん(同右)、後ろはプログラムメンバーら

 世界中で知的障害のある人たちがスポーツに励むスペシャルオリンピックス(SON)で、昨年秋、日高地方でボウリングプログラムの活動がスタート。17日には初の大会が御坊市のJ―ボウル(オークワロマンシティ御坊店3階)で開かれ、和歌山ライオンズクラブSONサポート支部からシューズがプレゼントされた。

 スペシャルオリンピックスは、知的障害のある人たちがサッカーや競泳、柔道などさまざまなスポーツトレーニングに励み、その成果を競技会で発揮する場を提供している国際的なスポーツ組織。活動を通じ、自立心や自己肯定感を高め、社会参加を促すなどの目的がある。和歌山県でも2010年に地区組織を立ち上げ、紀北地方で活動を続けてきたが、昨年秋、御坊市を拠点に日高地方のメンバーでボウリングプログラムがスタートした。

 8人のメンバーが定期的に練習会を開き、この日は初めて大会形式でゲームを実施。紀の川市のボウリングプログラムのメンバーで、今秋の全国障害者スポーツ大会に出場が決まった2人も参加した。開会前には、世界のライオンズクラブで初めてSONサポート支部を立ち上げた和歌山ライオンズクラブから牲川(にえかわ)正次支部会長が駆け付け、プログラム参加メンバーにシューズとシューズケースを贈呈。メンバーを代表して竹平匠汰さん(24)=印南町=が牲川さんからシューズを受け取り、上戸一輝さん(22)=日高川町=が「ありがとうございます。これを履いてボウリングを頑張ります」と感謝の言葉を述べた。

 SONの活動は、ボランティアや善意の寄付で運営されており、今年2月には御坊ロータリークラブも寄付を行っている。SON日本・和歌山の上戸健二事務局長は「日高地方でも競技数を増やし、地域に根づいた活動をしていきたい。今はまだ支援を受ける立場ですが、スポーツをきっかけにボランティア活動なども行い、自立や社会参加を目指したい」と話していた。