おいしそうにおにぎりを食べる児童(上南部小)

 6日の梅の日の関連行事で、みなべ町の小谷芳正町長が事前に東京などの市場でトップセールスを行い、町内の小中学校、保育所、こども園では給食に梅干しのおにぎりが出た。

 コロナ禍で3年ぶりとなった市場訪問は2日から4日まで行われ、原田覚同町議会議長も同行。大田区の東京青果株式会社、栃木県宇都宮市の東一宇都宮青果株式会社、神奈川県横浜市の横浜丸中青果株式会社と金港青果株式会社を訪問した。

 小谷町長らは今年の梅の作柄が平年作で安定供給できると予想されるが、若干小玉傾向であることなどを報告。「梅干しがコロナウイルスの感染、増殖を抑制する医学的研究結果が発表されたことを有効に活用してほしい」と要請した。

 市場担当者からは「南高梅は梅干し、梅酢、ジュースなど幅広い加工用途があるのが強みで、安定供給を期待している。みなべブランドが確立できているので、頑張って販売したい」との約束を取り付けた。

 小中学校などの給食用の梅干しおにぎりは、同町で2014年10月に「梅干しでおにぎり条例」が制定、15年6月に「梅で健康のまち宣言」が採択されて以降、梅の消費拡大へ産地での取り組みを強化しようと、毎年梅の日に恒例。ご飯には以前から交流がある新潟県南魚沼市のコシヒカリが使われ、梅干しは町内の農業団体でつくるみなべアグリから提供されている。

 上南部小学校では給食で1個ずつ配られた梅干しをご飯の中に入れ、ラップを使っておにぎりにしてパクリ。鶏肉の梅ソースや青梅ゼリーなどのメニューもあった。3年生の玉置爽翼(そうすけ)君は「梅干しは酸っぱいけどおいしいので大好き。梅干しの日も知ってるよ」と話していた。