「にんに」、もうすぐ2歳になる娘がおにぎりをねだる。農林水産省が全国30人の1週間の食事の実態を詳しく分析した2021年度食生活・ライフスタイル調査によると、主食は「米食」が4割強で最も多く、食事自体の食料自給率は平均40%。全630食(30人×3食×7日間)のうち、米食の割合は41・1%で、次いでパン食18・7%、麺類14・1%、その他(おかずのみやフルーツ、お菓子主体の食事)10・3%だった。

 とは言っても、お米の消費量は食の多様化やライフスタイルの変化に伴って減少傾向にあり、一人当たりの年間消費量は1962年度の118・3㌔から2017年度で54・2㌔と半減。同省は国民の食生活を巡る環境の変化によって栄養の偏り、肥満や生活習慣病の増加、食料自給率の低下といった様々な問題が生じているとしている。

 このところ、値上げのニュースが多い。特にウクライナ情勢の影響を受けて今後も高騰が予想されるのが小麦粉。調べると、日本は小麦の8割以上を輸入に依存している。小麦だけでなくロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中で世界的に物価が上昇。為替が急激な円安に傾き、輸入品に頼る日本では食料品や日用品の値上げが相次いでいる。

 日本の食料自給率は20年度で37%(カロリーベース)。今後値上げにとどまらず輸入ができなくなったら大変である。同省の試算によると、ご飯を一日にもう一口(17㌘)食べるだけで、約1%の食料自給率がアップ。国内農業全体の自給率を上げるには国のバックアップだけでなく、私たち一人ひとりが消費に対する意識を変えていかなければならないのかもしれない。(笑)