スポーツの取材をしていると、少子化が年々深刻になっていることを肌で感じる。小学生のバレーボールは15日にスポーツ少年団の日高地方予選が行われる予定だったが、全チームが県大会に出場できるため、交流大会となった。女子5、男子1、男女混合3の計9チーム。昨年は女子10、男子2の12チームが試合に参戦していたので、1年で3チームも少なくなった。6年生が抜けると来年は6人集まらないというチームもある。少子化に加え、共働きのため送迎ができないので入部には至らない、そんな事情もある。

 バレーに限らず、すべてのスポーツに共通する課題。サッカーでも、日高地方で最も長い歴史があった少年サッカークラブの名前が試合からなくなった。長年取材させてもらってきたチームが一つ、また一つなくなっていくのは本当にさみしい。だからといって、ないものねだりしても仕方がない。今の状況で、どう改善していけるかを考えなければならない。前述のように家庭の事情でできないという子どももいる。もっと参加しやすい環境にしていくためにどうすればいいか、一つの転換期に来ているのかもしれない。

 サッカーに関しては、新しい動きもある。「スポーツで地域の人々の暮らしを豊かに彩る」をスローガンに掲げ、年齢にかかわらず誰でも気軽にサッカーができる環境を整えようと教室を開いているSISスペシャルプログラムが、来年度から小学生日高ブロックの試合に新加入する。活動4年目、サッカーを気軽に始められる環境を作り、競技人口を着実に増やしている実績がある。転換期の今、大きなヒントになりそうだ。(片)