開発した2種類のビール(奥が入相桜を使ったミックスベリーエール)

 和歌山高専と和歌山市の株式会社和歌山ブルワリー(吉田友之社長)が共同開発していたクラフトビールが完成し、29日からスーパーのオークワ各店で販売される。

 共同開発したのは道成寺(日高川町鐘巻)の入相桜(いりあいざくら)の酵母を使ったビールと、県林業試験場(那智勝浦町)のクマノザクラの酵母を使った2種類。入相桜の方にはラズベリーなど複数のベリーを加え、名前は「AGARAクラフトミックスベリーエール」、限定600本、税込み658円で、甘酸っぱいさわやかな風味に仕上がった。クマノザクラは「AGARAクラフト三代目VER.」、限定1800本、税込み526円で、キレのあるシャープな味わいとなった。

 和高専の学生が実際に和歌山ブルワリーで醸造作業に加わって完成させたビールで、今後も増産していく。指導の和高専生物応用化学科の楠部真崇准教授(44)は「地方だからこそできる新規事業の可能性を感じます。やる気のある学生たちが、まだたくさんいますので、これからの展開にも期待していただければ」と話しており、今後は南高梅、ミカン、モモ、別の桜などを使ったビール作りの研究に取り組んでいく。