チームメイトと優勝を喜び合う大前選手

 第94回選抜高校野球大会の決勝が31日行われ、御坊中学校出身の大前圭右選手(3年、和歌山日高ボーイズ/マリナーズOB)がベンチ入りする大阪桐蔭が近江(滋賀)を18―1で下し、4年ぶり4回目の優勝を果たした。

 打線が爆発し、先発全員安打で4本塁打を放ち、3試合連続となる2桁得点での大勝。大前選手は出場機会には恵まれなかったが、三塁のランナーコーチとして活躍。優勝を決めた瞬間にはチームメイトとともにマウンドで喜びを爆発させ、閉会式では胸に金メダルが輝いた。

 試合後には大会を振り返り、「優勝できて素直にうれしいです。チームの目標の1つとしてきた選抜での日本一を達成できました」と笑顔を見せ、「準々決勝の市立和歌山戦が一番印象に残っています。初めて甲子園で打席に立つことができ、より甲子園を感じることができました」と語った。「春の選抜で勝てたから夏の大会でも勝てるという保証はないので、チームとして本物の力を付けられるようにしていきたい。個人としてもレギュラーが取れるように頑張ります」と気持ちを早くも夏に向けた。

 今大会では1回戦の鳴門(徳島)、準々決勝の市和歌山、準決勝の国学院久我山(東京)戦で、代走や代打で出場した。

 大前選手は地元の御坊少年野球クラブで野球を始め、中学時代は日高マリナーズで投手や遊撃手として活躍した。