各学校用のソフトを手に説明会の参加者

 県土砂災害啓発センターは28日、日高川町の防災センターで、同町内の小中学校に土砂災害に関する防災教育用のデジタルコンテンツを導入するための説明会を開いた。 

 各学校に導入されるのは、ゲームを通して防災が学べるRPG「土砂災害が発生したとき」「命を守るハザードマップ」、避難シュミレーションRPG「災害にそなえて、じゅんびしよう!」、ハザードマップ作成アプリ「マイハザードマップ」と各学校の周辺をドローン等で撮影した空撮映像。ゲームやアプリは和歌山高専専攻科エコシステム工学専攻の西萩一喜さん(2年)、環境都市工学科の鈴木義幸さん(5年)、露峰周さん(同)が開発し、ゲームの中に登場する学校や地区をそれぞれの校区に合わせて作っており、子どもたちが興味を持って楽しく学べるようになっている。

 防災教育を行う県の取り組みで、それぞれの学校に合わせたゲーム、アプリの導入は今回が初めて。この日の説明会には町と町教育委員会の職員らが参加し、町内の小中学校の教職員もオンラインで参加。和高専からはソフトを開発した学生と環境都市工学科の辻原治教授が参加し、ゲームによる防災教育の習熟度がテキストより効果的だったことなどを説明した。啓発センター職員からは、各ソフトの内容などが紹介され、最後に各学校用のソフトと説明書が和佐公生教育長に贈られた。

 和佐教育長は「地域、学校に特化した教材でありがたい。新年度から各学校の防災教育の年間計画に位置付けて活用し、防災減災について学んでいきたい」と話していた。