洗米をまく世話人の前で大幣を振る柏木君

 御坊市塩屋町南塩屋の須佐神社で13日、伝統の「おとう祭」が行われ、子どもらが大幣を振って地域の平安、コロナ終息を祈願した。

 市と県の無形文化財で、日高路に春を告げる行事として知られ、3月10日に近い日曜日に行われている。おとうは氏子の5地域から15歳以下の男の子が選ばれる。今年は南谷が橋本真優君(6)、森岡が坂本隼飛君(5)、南塩屋が柏木蒼真君(10)。明神川は寺井弘さん(56)、切山は中出均さん(66)が代役を務めた。

 それぞれ冠・裃を着けて駕籠に乗り、榊持ち、太刀持ちを従えて、神社に参集。役員から須佐神社縁起やおとう祭りについて話を聞いた後、本殿で約2㍍ある大幣を振り、世話人が後ろから洗米(ハナガラ)をまいた。

 今年も新型コロナウイルスの影響で、神事の内容は簡素化し、長床の儀、白洲の儀は縮小、餅まきは取りやめ。奉幣の儀も1区ずつ執り行った。
 総代長の福原健さん(69)は「コロナの終息を願い、来年は盛大にやりたいですね」と話していた。