印南町印南原の里山で昨年に続き地元有志団体の稲原さんぽ道の会がオンツツジを植樹した。この場所では13年ほど前から「段々花畑」と銘打ってアジサイ、サツキ、ショウブ、サクラなどの植樹を行ってきたが、今回のオンツツジの植樹を機に「オンツツジの郷」に改称。本格的に新名所にしようと、取り組むことになった。

 オンツツジの植樹は昨年が150本、今年が100本で計250本。2年連続で県の「未来を彩る花の郷づくり事業」の採択を受けている。さんぽ道の会ではスペースを拡大して今後さらに数を増やす予定。進入路沿いなどへの植樹も考えている。オンツツジの名所と言えば四国が知られており、中でも徳島県吉野川市の船窪つつじ公園では約3㌶の窪地にオンツツジを中心に約1200株が群生しているそうで、ネットで写真などを見ると一面ピンクの花で覆われ美しく、映えるスポットである。さんぽ道の会のメンバーはそういった四国の名所に負けないぐらいの、県内唯一のオンツツジの名所にしていこうと張り切っており、これからは毎年花が咲く春が楽しみ。子どもから大人まで花の観賞やちょっとした散歩、関連イベントができるスポットになりそうだ。県道からの進入路にある手作り看板が目印で、興味のある人はぜひ行ってみてほしい。

 ちなみにオンツツジの花言葉は「恋の喜び」だそうで、オンツツジの郷で若者たちの婚活イベントや縁結ぶ祈願をするのもおもしろいかもしれない。もちろん、熟年夫婦が若かりし頃の恋心を思い出し、一層絆を深められるようなスポットになってもいい。地域活性化に向けて色んな仕掛けに期待したい。

(吉)